就職活動をしている方や、企業で採用に携わっている方の中には、能力検査という言葉を聞いたことがある方もいるでしょう。
能力検査は、学歴や職歴では見えにくい実力を可視化できる手段として、多くの企業が採用選考に導入しています。
能力検査とは何かや、具体的な能力検査の内容と、企業側・求職者側の双方にとって能力検査を実施するメリットを解説します。
能力検査とは、個人の知的能力や業務に必要なスキルを客観的に測定するための検査を指します。
特に採用選考において、適性検査の一部として行われることが多いでしょう。
採用選考における能力検査では、求職者の論理的思考力、読解力、数的処理能力などを把握し、業務に必要な基礎能力を持っているかを確認するために実施されます。
企業側にとって能力検査は、履歴書や面接だけではわからない求職者の側面を知ることができる、重要な手段と言えます。
また求職者側にとっては、学歴や経歴に関係なく、能力の可視化で自分の実力をアピールできる場になるでしょう。
能力検査を含む適性検査は、民間企業が開発し提供しているため、その内容はサービスによって異なります。
イーファルコンが提供している適性検査「eF-1G」を例に、能力検査の主な内容について紹介します。
eF-1Gは、性格診断と能力テストの2種類の検査で構成されています。
このうち能力テストでは、基礎力や学力だけでなく、ビジネスシーンで求められる頭の回転の速さについて測ります。
設問数は全114問(大問数19問)で、回答方法は選択式・記述式の2種類があり、複数パターンの問題がランダムで出題されます。
回答時間は約30分となっており、大問ごとに制限時間があるため、ゆっくり回答するよりは、直感的に素早く回答していく必要があります。
eF-1Gの能力テストでは、言語分野の問題と非言語分野の問題が出題されます。
言語分野では、文章を読み取る力を測るために、次のような問題が出題されます。
この中で、単語の連想と単語の列挙はeF-1G独自のもので、たくさんの単語を短時間に挙げる能力や連想でつなげる能力が問われます。
非言語分野では、論理的思考力や数的処理能力を測るために、次のような問題が出題されます。
煙突の見え方、積み木の見え方eはF-1G独自の問題で、立体を適切に把握する力が問われます。
企業が採用選考において能力検査を実施するメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
能力検査を企業が実施するメリットを確認していきましょう。
企業は採用選考で能力検査を実施することによって、面接や書類だけでは把握しにくい、求職者の能力を数値で測定することができます。
求職者の論理的思考力や読解力、数的処理能力について客観的に評価することで、感覚や印象に頼らず、公平な基準で求職者の比較ができるでしょう。
能力検査によって求職者の能力を把握しておくことで、業務で求められる能力とのギャップがないかを事前に確認し、ミスマッチを防ぐことができます。
論理的思考が必要とされるポジションに直感的思考の人材を配属してしまったり、書類上では十分な経験があるが実際には必須スキルが足りていない人材を採用してしまったりするのを防ぐことで、結果的に定着率の向上につながります。
面接の前に能力検査を含む適性検査を行えば、学歴や経歴に左右されず、ポテンシャルや能力をもとに求職者を評価できるため、面接官の主観による判断を防ぎ、選考の透明性や公平性を高めることにもつながります。
選考の段階で社員の能力を把握しておくことで、強みを活かせる部署に配属したり、苦手な分野の業務のレクチャーを手厚くしたりと、入社後の適切な配属やスムーズな育成に活用することができます。
採用した社員の全体の傾向も情報として得られるため、人材開発や教育計画の基礎データとして役立てることも可能です。
求職者が採用選考において能力検査を受けるメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。
能力検査を求職者が受けるメリットを確認していきましょう。
能力検査によって実力が明らかになることで、書類や面接で伝えきれない能力を企業側にアピールすることができます。
学力テストとは異なり、実務的な知的能力に焦点があたるため、学歴や経歴で他の候補者に劣ると感じている人でも、評価を得るチャンスになるでしょう。
企業によっては、採用選考のために受けた能力検査の結果をフィードバックしてくれる場合もあります。
フィードバックがあれば、能力検査の結果から、数的処理、論理的思考、読解力など、普段意識していない自身の能力を把握し、思わぬ強みや弱みに気づくことができるでしょう。
その後の職種選びや、スキルアップを考える際に、自己分析の一環として活用できます。
採用選考に能力検査があることで、求職者は感覚や印象より中身で判断されているという安心感を得られるでしょう。
また、能力テストは事前に出題問題の傾向を調べて対策することもできるので、トレーニングにより自分の処理能力や思考力を向上し、自信を持って選考に臨むことができます。
能力検査を実施する場合、企業側は公正な実施環境を整え、カンニングやなりすましを防止する必要があります。
求職者の信頼感を向上させるために、能力検査の結果をフィードバックすることも検討するといいかもしれません。
求職者側は、事前に形式や出題傾向を調べておき、時間管理に気をつけて回答することが大切です。
能力検査はあくまでも一つの評価基準で、検査の結果がすべてではないと理解しておきましょう。
求職者の知的能力や業務に必要なスキルを客観的に測定できる能力検査は、企業側・求職者側の双方にメリットがあります。
特に、求職者の実力を公平に評価したい、面接や書類だけではわからない能力を把握したいという企業は、能力検査を導入することで採用の質を向上できるでしょう。
個人の特性を詳細に可視化できる適性検査「eF-1G」では、独自の問題を用いて、基礎力や学力にとどまらずビジネスシーンで求められる頭の回転の速さを測定することが可能です。
豊富な測定項目から、企業それぞれの課題や活用シーンに応じた結果レポートが出力できるので、求職者の理解やリスクチェックがスムーズに行えます。
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