適性検査eF-1Gの受検データ(25卒学生n=88,475・26卒学生n=93,400)に基づいた最新の分析レポートより、28卒採用を成功に導くための実践的な知見をまとめました。
本記事は、資料「28卒対策!9万人の学生データから見えた『学生プロファイル』~ミスマッチを防ぐ惹きつけ・内定者フォロー実践編~」をもとに作成しています。
適性検査eF-1Gの受検データ(25卒学生n=88,475・26卒学生n=93,400)の最新データ分析によると、近年の学生は「周囲との調和」や「納得感」を大切にする傾向が顕著です。仕事の動機においても、「収入・経済的豊かさ(14.4%)」よりも「お客様から評価を受けること(25.9%)」を最も重視しています。この傾向は25卒から26卒にかけて安定して確認されており、28卒においても同様の傾向が続くことが想定されます。
本記事では、公認心理師監修のもと、この「最新の学生プロファイル」を活用した具体的な惹きつけと内定者フォローの実践的手法を解説します。
現代の学生を象徴するキーワードは「調和」と「慎重さ」です。学生の特性を正しく理解することは、採用のミスマッチを防ぐための第一歩となります。
周囲を尊重し、連携して成果を得る「高い調和力」
「素直さ」「協調性」「社会的開放性」といった対人特性が安定して高く、周囲を尊重しながら連携して目的を達しようとする傾向が顕著です。指導や指摘を謙虚に受け止め、まずは疑わずにやってみる「素直さ」は、組織への適応において大きな強みとなります。また、「誠実性」や「寛容性」も高く、相手を尊重して関わろうとする姿勢が標準的な資質として備わっています。
「後押し」と「明確な指針」を必要とする慎重さ
一方で、「判断力」や「知的好奇心」、自発的に意欲を高める「自分を奮い立たせる力」は総じて控えめな傾向にあります。根拠を持って素早く妥当な結論を導くことよりも熟慮を優先するため、意思決定が後回しになりやすい側面があります。そのため、自発的な探求を待つよりも、周囲からの具体的な関わりや「後押し」があることで、初めて本来のポテンシャルが引き出されるタイプが多いと言えます。
「型」がある環境での安心感と、負荷への配慮
「規律や管理に対するストレス耐性」が高いのも大きな特徴です。これは、自由すぎる環境よりも、行動基準やルールが規定されている環境の方が迷わずに動けることを示しています。一方で、「仕事の負荷へのストレス耐性」や、周囲からの期待・重責に対する耐性は低めに出る傾向があります。28卒学生の力を活かすには、業務量の適切な調整や、一歩ずつ着実にスキルを磨ける明確なステップの提示が不可欠です。
企業の多くが初任給の引き上げに踏み切っていますが、今回の分析では、学生の関心が「内面的な満足度」にあることが示されています。
「誰かの役に立ちたい」という思い:動機の中で最も高いのは「お客様から評価を受けること(25.9%)」であり、次いで「やりがい・スリル(19.8%)」「能力を発揮すること(18.0%)」と続きます。
報酬系への関心の低さ:一方で、「収入・経済的豊かさ」は14.4%、「出世・社会的立場」はわずか10.0%に留まっています。
今の学生にとって、報酬や待遇は「安心して仕事に打ち込むための大切な基盤」ではありますが、それだけで情熱を燃やし続けることは難しいのかもしれません。学生がより本質的に求めているのは、自分の仕事が社会や誰かの役に立っているという「貢献の納得感」や、自身の「成長」を実感できる環境なのです。
このプロファイルを踏まえて、採用の各フェーズで意識すべきポイントを「OK・NG」例として整理しました。
| フェーズ | NG:避けるべきアプローチ❌ | OK:推奨されるアプローチ⭕️ |
| 【惹きつけ】 選考で学生を惹きつけるには? |
条件面(給与・出世)の過度な強調 |
貢献実感と育成ロードマップの提示 |
| 「給料が高い」「出世が早い」という強調は、学生には「数字や効率を優先する、殺伐とした社風」と映り、逆に警戒心を抱かせてしまいます。 | 「自分の仕事が、具体的に誰を笑顔にするのか」というエピソードを語ってください。また、一歩ずつ着実にスキルを磨ける指針を示す方が、学生に安心感を与え、志望度を高めることにつながります。 | |
| 【内定者フォロー】 辞退を防ぎ、入社意欲を高めるには? |
理想像の一方的な押し付け |
個の強みに基づく「伴走型」の期待伝達 |
| 「将来はこうなってほしい」といった企業の理想を一方的に押し付けると、学生は「自分らしさを受け入れてもらえないのでは」と不安を感じやすくなり、ミスマッチを招く要因となります。 | 「あなたのこの強みを活かして、現場でこう貢献してほしい」というような具体的なメッセージを伝えてください。自走しづらい傾向がある昨今の学生にとって、周囲からの具体的な期待こそが最大のエネルギー源となります。 |
採用時に伝えた魅力と、入社後の実態に乖離があることは、早期離職の最大要因です。
本記事の内容は、あくまで学生データの平均から考えたものです。「個」の違いを無視した画一的なアプローチは、機会損失やミスマッチを生みます。
28卒採用を成功させる鍵は、学生を「一括りの集団」として見るのではなく、一人一人の異なる価値観や経験を持つかけがえのない「個」として理解することが重要です。「個」の中に存在する不安に寄り添い、相手を尊重すること。その誠実な対話こそが、貴社で活躍できる人材を惹きつける唯一の道となるでしょう。
本記事は、資料「28卒対策!9万人の学生データから見えた『学生プロファイル』~ミスマッチを防ぐ惹きつけ・内定者フォロー実践編~」をもとに作成しています。
より詳細な分析結果や対応策については、ぜひ、下記より資料をダウンロードしてご確認ください。